「おいしいものづくり」をご紹介したいー。
そんな思いから、ウッドエッグガーデン仙台では3月13日(土)14日(日)に「小さな春のパンマルシェ」を開催します。
このイベントに共感いただき、参加していただくパン店は、2日間で10店舗。
今回は、県南の人気店「hori pan」さんにお会いしに、角田市へお話を聞いてきました。
よく「こだわりは?」と聞かれるのですが、本当に困ってしまうんです。hori panは古民家で営業しているので、構造上大きなパン専用の窯を置けない。だから、うちでは汎用性のある調理用のオーブンを使っています。今ある環境でできる自分が納得のいくパンを目指しているんです。
国産の小麦を中心に使用していますが、「こだわっています!」と胸を張って言えるほどではありません。フランス産小麦を使ったり、自分で小麦の栽培がしてみたいな、なんて想像して楽しんだりはしていますけどね。
幼少期に、親の手伝いでお客さんに淹れたインスタントコーヒー。今思えばただお湯を注いだだけなんです。でも、それを飲んで「美味しいね」と言ってもらえたことが、僕のものづくりの礎になりました。台所で母の隣に立って料理を手伝い、ピザが食べたいと思ったら母の書棚にあったレシピ本を見て生地をこね、クッキーを焼くのが好きな少年時代だったんです。
だから、今でもお客さんの顔を見て、お話しをして、美味しかったよ!と言ってもらえるのが嬉しいんです。もしかして、一番のこだわりはそこかもしれません。僕がつくったパンを誰かが売って、どのような人に食べてもらえているか分からないというのは詰まらないですね。
「このパンはサンドイッチにすると美味しいですよ」「こっちのパンはジャムよりもハムやチーズが合うかもしれませんね」などと商品ごとの最適な食べ方もお伝えしたい。僕のパンは、そういったコミュニケーションとセットで完成するんです。
僕のふるさとは岩手県久慈市。進学で仙台にきた後、いろいろな縁に恵まれて2011年に角田市でパンを販売しはじめました。お隣の丸森には美味しい干し柿があるし、エゴマをつかったパンも美味しい。地元の農家さんの新鮮な野菜を使えるのも、郊外で店を構える利点です。
お店の周りには大先輩が手掛ける農地がたくさんあります。角田に根をおろしてパンをつくり続けることを考えると、若い世代が土地や技を継承していく必要もあると思っています。今どうこうという話ではないですが、ゆくゆくはこの地で色んなことにチャレンジしていきたいですね。
次々とやってくるお客さん。マスク越しながらも堀畑さんの理想通り、会話が弾み時が過ぎる。「hori panさんはカヌレが美味しいの!」「ここのクリームパンは世界一だよ!」と、それぞれが其々のパンを一押ししてくれた。食べて美味しいことはもちろん、あたたかな時間が印象的なhori pan。店内には、小麦と幸せの香りが立ち込めている。
ウッドエッグガーデン仙台では、3月13日(土)、14日(日)に、ふるさとのおいしいものづくりをご紹介&販売するイベント「春の小さなパンマルシェ」を開催いたします。
宮城県内を中心に、おとなりの山形県からもおいしいパンが届く予定。同時開催でお庭サイズの「おうちアウトドア」を体験できる催しも!
今回ご紹介したお店の出店情報やイベント詳細は、下記リンクよりご確認ください。
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